協力工場さんと追及するこだわり

こんにちは!いせ弥です。

先週は瓜を塩漬けにするところまでをご紹介しました。
塩漬けまでの工程は農家さんにお願いしていますが、それ以降の下漬-中漬の工程については協力工場さんのお助けをいただいています。

というのも超塩辛くて白く不透明な塩漬けの瓜が、旨み豊かで半透明のべっ甲色になるまでには4回もの漬け替えと2年半から数年の歳月が必要となります。
この期間、当店の瓜だけでも数万本もの漬け込み量となるため、前半工程は当店のレシピに基づいて製造をして戴いており、定期的な会議や視察を行っています。

今回は使っている酒粕の味見をしました。
元となる「板粕」は香り高くスッキリと日本酒の風味が強く「練り粕/土用粕」はねっとりと独特の旨みが感じられ、ともに上質な美味しさです。

最後に味を見た奈良漬に使う「調味粕」は、練り粕にみりん粕や糖類で甘みを付けたものですが、そのままオヤツにできそうな美味しさ・・・。
鼻に抜けるお酒の香りと ちょっと強めの甘みが最高でした。
これで漬ける奈良漬が旨くないはずはありません!

酒粕の検査工程では金属探知機での検査はもちろん、100tを超える膨大な量の酒粕を一つまみづつすべて目視で確認するという徹底ぶり。

お客様に美味しく安全な奈良漬をお届けする一念で、農家さん/協力工場さん達が地道で丁寧な努力をしてくださっています。
当店もその心と味をしっかりと皆様にお伝えしたいと思います。

※ 酒粕の種類
酒粕には季節性があり、各々の用途が変わります。

<12~2月> 板粕
板状の真っ白な酒粕です。
新酒の仕込みの時期になると板状の酒粕「板粕」が出回ります。
ごぼう・人参などの根野菜と、ブリやシャケなどの魚のアラでつくる粕汁は、身体の芯から温まる寒い時期ならではのごちそうです。
この酒粕は固く熟成が進んでいないので漬物には適しません。

<7~8月> 練り粕/土用粕
粘土状でピンク色/褐色がかった酒粕です。酒蔵が板粕を半年間熟成させることで酒粕に含まれるタンパク質が酵素により旨み成分に変わったものです。
春から夏にかけて気温の上昇とともに熟成が進んだ酒粕は土用の時期に出荷されるため「土用粕」とも呼ばれます。
この時期は白瓜やキュウリの最盛期。地元農家では出荷規格外や取れすぎた瓜・きゅうりを使って自家製奈良漬を作ったり、肉や魚の粕漬を作ったりします。

こだわり抜いた当店の逸品、お楽しみください!

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