こんにちは!いせ弥です。
先日は、ここ大宇陀で特産の「吉野本葛」つくりのワークショップが開かれました。
吉野本葛とは葛の根を砕いて精製して取り出したデンプン粉です。
風邪薬の「葛根湯」の名前の通り昔から薬として重用されたほか、高級料亭のくずあんかけではこの吉野本葛が使われています。
全国でも数件の吉野本葛メーカーのうち、大宇陀では「黒川本家」「森野吉野葛本舗」の2軒がそれぞれ400年以上の昔から吉野本葛を製造しております。
ワークショップは、山から葛の根を掘り出すところからスタートです。
葛はみなさんのご近所の空き地などでもたくさん生えているツル性のマメ科の植物です。
悪環境にも強く、強烈な繁殖能力を持ちます。
うまく使えば、根は葛粉に、花は煎じて二日酔いの薬に、葉は家畜の飼料に、繊維は靴下の原料に・・・と有用な植物で、この特性に注目されてかつてアメリカに移植されました。
しかしその強烈な繁殖力で辺り一帯が葛で覆われて人が立ち入りできなくなってしまうケースが頻発し、もはや”悪魔の植物”と呼ばれています。
ただ、葛粉が取れるほど大きな根はなかなか無く、日当たりが良いところで20年以上育たないとダメ。
良い葛が掘れそうか見極めるには熟練の「葛根掘り」の目利きが要るそうです。
かつてはこの大宇陀でも多くの葛根掘りさんがいたようですが、高齢化に伴い奈良県内でも数名になってきているようです。
ワークショップでは掘った葛を葛餅にするまでを実施。
レアな体験内容の続きは次号に続きます。